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2009年12月

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第10回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第10回
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001

10、大家さんは、ここに気をつけろ!

最後に、いつ家賃滞納で泣くかもしれない全国の大家さんに、
気をつけるべきポイントをちゃぶ~から伺ってきましたので、まとめておきます。
ご参考ください。

「私は今回、大家さんに滞納家賃を回収する為の方法、
 強制退去させる為の方法など、私の経験上から
 自分の調べられる範囲で調べ、手を尽くし、
 知っている限りの方法を伝えました。

 しかし、実際に動くのはやっぱり当事者である大家さんなのです。
 大家さんの協力なしには、成し遂げることはできませんでした。
 今までも話してきましたが、
 大家さんと入居者は信頼関係で契約が成り立っています。
 そして、入居者と連帯保証人は “=”(イコール) と考えるべきです。
 様式的に、いざという時に家賃を払ってくれる人、程度の認識ではなく、
 入居者と同じかそれ以上に信用できる人かどうか? 
 精査することがとても大事です。

 そして、大家さんは、上手に不動産業者(仲介業者・管理会社)を使い、
 入居者も上手に不動産業者を使いながら、
 家賃滞納に繋がるような道筋を、早期発見・早期解決することが大切です。

 大家さんは、仲介業者や管理会社などの不動産業者に広告をお願いしたり
 委託料を払って依頼することによって新しい入居者を募集してもらい、
 家賃収入を得ることができます。

 不動産業者は広告費や仲介手数料を貰うことで収入源となります。
 不動産業者は集客力や管理能力を
  “信用” という形で買ってもらうことになります。
 そのお金に見合った仕事として、
 大家さんや入居者からの要望や意見に沿った業務を行うべきなのです。
 苦情処理なんかも管理能力のひとつです。
 消費者からの意見を真摯に受け止めて、仕事をする気がないのならば、
 いただいた手数料はすべて返却すべきです。
 働かざる者、食うべからず。義務を怠る者に権利なしです。

 それぞれが、損をしながら得を取る。
 それぞれの立場でメリットがあり、うまみがあるのです。
 ですから、互いにバランス良く、動ける範囲で協力し合うことが不可欠です。

 今回の家賃滞納者、かつら大根氏のケースは特別ではありません。
 家族や他人様に迷惑をかける。使ったものをきちんと戻さない。
 借りたものを返さない。人のものを勝手に盗む。
 嘘をつく。人を欺く。家賃を踏み倒す。食い逃げ。万引き。強盗。
 これ、全部犯罪です。
 こういう人生がまかり通る。
 世の中そんなものだから、どうせ余生わずかだから…
 そういう考え方が許せませんでした。世の中、そんなに甘くないんです。

 今まで、かつら大根氏が入居していた物件の不動産業者は、
 面倒を避けて何もしてこなかった。
 私は年齢では、かつら大根氏よりはるかに若いです。
 自分の親以上の年齢の人でしたが、
 どこかで誰かがわからせないといけないのです。
 人生の大先輩であろうともきちんとケジメはつけてもらう。
 払うべきものは、払わなくてはいけないんだって、わかってもらいたかった。
 その一心でした。

 大家さんが最初にかけた情けは、ただの甘やかしです。
 被害が最も小さいうちに、きちんと払ってもらうよう要求することが
 本当の情けをかけるということだと思います。

 大家さんは、仲介業者・管理会社に依頼する際、
 「信頼できる。ここに任せておけば、万が一トラブルが発生しても大丈夫。」
 そう思える不動産業者に自分の財産をお願いすべきです。

 不動産業者にとって、賃貸物件の仲介というのは、
 太く短く簡単に儲けられる手段なのです。
 契約さえすればその期間中、何の問題もなければ
 契約期間満了時に更新になりますから、
 更新時に再び手数料や労務報酬などの定期的な収入源になります。
 つまり、最初の契約さえすればあとは、自動的に収入が入り続ける
 形になります。ですから、責任感とかそういうものを
 あまり深く考えていない場合があります。
 しかし、仲介する、管理するというのは
 それ相応の義務と責任がかかってくるのです。

 不動産業者は、自分が関係した入居者、大家さんなどに
 何か問題があればすぐに対応できる意識を
 常に高く持っていられるかどうかが肝心です。
 この対応や意識のレベルが広告費・手数料に見合っているかどうか?
 大家さんも入居者も必ず見ていますし、評価に繋がっていきます。
 いわゆる “費用対効果” です。
 すべての業者が不動産業者としての役割や
 存在意義を理解して業務を行ってほしいところです。

 世の中の大家さんは自ら借主を見つけてきて、契約を行い、
 入居から退去まで責任を持って管理できるのか? 
 というと、ほとんどがそこまではできません。
 ですから、信用できる不動産業者と出逢い(探し)、
 きちんとした信頼関係を構築することが、とっても重要なのです。

 それから、最近出没してきた 『滞納家賃回収代行業者』 ですが
 調べたところ、業務を依頼した場合、大家さんの負担額は、
 回収した滞納分家賃の3%~50%とマユツバモノです。。。
 もし、明渡し業務まで依頼すると、別途成功報酬を請求されるそうです。
 これでは、強制退去の申し立てを起こすのと同じくらいの費用がかかり、
 運良く滞納家賃を回収できても
  “約半分” は代行業者に取られちゃいますね。
 プロにお願いしたから、もう大丈夫ではありません。
 大家さんはやっぱり同じようなリスクを背負うことになるのです。

 やはり、最初の入居審査の時と、
 万が一、家賃滞納が始まった時、このタイミングを逃さず、
 慎重に正しい対処をすることが何よりも大事だという結論です。」

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第9回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第9回
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001

9、未払いの家賃はどうするの?

さて、人と荷物の移動が終わりました。
ここまで、わずか2ヶ月でできたことだけでも凄いことです。
でも、まだ肝心な問題がひとつ残っています。
8ヶ月分の滞納家賃です。

ちゃぶ~はどうやって、
かつら大根氏に滞納家賃を支払わせるのでしょうか???
実は、こんなカラクリを用意していました。

かつら大根氏は仕事をしていません。もう70代のおじいちゃんです。
それでも生活できるのです。生活保護は受けていません。
もちろん娘夫婦からの援助もありません。
しかし定期的に必ず一定の収入が入ることをちゃぶ~は知っています。
それは…年金でした。

かつら大根氏の唯一の収入源、国から必ず貰える、
自動振込みの年金を使わない手はありません。
というか、ここからしか滞納家賃の回収先はありません。

まずは、かなり手間取りましたが時間をかけて、
話しが紆余曲折飛びまくる、口先だけの軽くて掴みどころの無い、
そんなかつら大根氏を、本当に粘りに粘って苦労の連続の末、説得し・・・
大家さんの口座への自動送金手続きをすることに成功しました。
これで、かつら大根氏の口座に年金が振込まれると同時に瞬座にして
滞納家賃を自動送金で一定額ずつ分割して回収することができます。

このカラクリは “○×△□” の時にちゃぶ~が「年金」とは明記せず、
『滞納家賃の支払いは、偶数月の隔月15日(土日祭日の場合は前営業日)
 に●●円ずつ▲回に分けて行います。』
と記述しました。

本来、年金は差押えの対象にはならないのですが、
このように表現すれば年金とは判断できなくなります。
しかも、公的な支給のため、住民登録のある人にしか支給されません。
だから、いつ、また、かつら大根氏が行方不明になっても、
知らぬ間にどこかに引越しても、
年金受給には住民票を移す必要があるので、
か・な・ら・ず、居所をつきとめることができます。

現在、すでに半分以上の滞納家賃が自動送金により
大家さんの口座に振込まれて滞りなく回収されていますので、
このままいけば8ヶ月分の滞納家賃は、
ほぼ間違いなく全て完済するでしょう。

こうして無事に終焉を迎えたかつら大根氏の家賃滞納事件。
大家さんは、感謝感激雨霰で
ちゃぶ~とつちいろ社に謝礼金を支払ったそうです。

それでも、ちゃぶ~とつちいろ社は
「ガソリン代や、駐車場代の必要最低限の実費にしてください。
 当社は滞納家賃の回収業者ではなく、町の不動産屋さんですから。」
と最後までこだわりました。

つちいろ社のちゃぶ~のおかげで、家賃滞納問題が無事に解決した大家さん。
最後まで諦めずにやり通してくれたことに頭が下がる思いでいっぱい。
足を向けて眠れません!

「今回のことで、我々も苦労しましたが、いい勉強になりましたし、
 何より大家さんの被害を最小限に抑え、
 滞納家賃の回収もできたわけですから満足のいく仕事ができました。
 もう二度と、今回のようなことが起きなければいいと思います。」

それでは、最後に改めてちゃぶ~から、
家賃滞納に泣かない為の重要ポイントをまとめてもらいます!

・・・第10回、最終話に続く!