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4.家賃滞納者に泣いた大家さん物語 Feed

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第10回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第10回
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001

10、大家さんは、ここに気をつけろ!

最後に、いつ家賃滞納で泣くかもしれない全国の大家さんに、
気をつけるべきポイントをちゃぶ~から伺ってきましたので、まとめておきます。
ご参考ください。

「私は今回、大家さんに滞納家賃を回収する為の方法、
 強制退去させる為の方法など、私の経験上から
 自分の調べられる範囲で調べ、手を尽くし、
 知っている限りの方法を伝えました。

 しかし、実際に動くのはやっぱり当事者である大家さんなのです。
 大家さんの協力なしには、成し遂げることはできませんでした。
 今までも話してきましたが、
 大家さんと入居者は信頼関係で契約が成り立っています。
 そして、入居者と連帯保証人は “=”(イコール) と考えるべきです。
 様式的に、いざという時に家賃を払ってくれる人、程度の認識ではなく、
 入居者と同じかそれ以上に信用できる人かどうか? 
 精査することがとても大事です。

 そして、大家さんは、上手に不動産業者(仲介業者・管理会社)を使い、
 入居者も上手に不動産業者を使いながら、
 家賃滞納に繋がるような道筋を、早期発見・早期解決することが大切です。

 大家さんは、仲介業者や管理会社などの不動産業者に広告をお願いしたり
 委託料を払って依頼することによって新しい入居者を募集してもらい、
 家賃収入を得ることができます。

 不動産業者は広告費や仲介手数料を貰うことで収入源となります。
 不動産業者は集客力や管理能力を
  “信用” という形で買ってもらうことになります。
 そのお金に見合った仕事として、
 大家さんや入居者からの要望や意見に沿った業務を行うべきなのです。
 苦情処理なんかも管理能力のひとつです。
 消費者からの意見を真摯に受け止めて、仕事をする気がないのならば、
 いただいた手数料はすべて返却すべきです。
 働かざる者、食うべからず。義務を怠る者に権利なしです。

 それぞれが、損をしながら得を取る。
 それぞれの立場でメリットがあり、うまみがあるのです。
 ですから、互いにバランス良く、動ける範囲で協力し合うことが不可欠です。

 今回の家賃滞納者、かつら大根氏のケースは特別ではありません。
 家族や他人様に迷惑をかける。使ったものをきちんと戻さない。
 借りたものを返さない。人のものを勝手に盗む。
 嘘をつく。人を欺く。家賃を踏み倒す。食い逃げ。万引き。強盗。
 これ、全部犯罪です。
 こういう人生がまかり通る。
 世の中そんなものだから、どうせ余生わずかだから…
 そういう考え方が許せませんでした。世の中、そんなに甘くないんです。

 今まで、かつら大根氏が入居していた物件の不動産業者は、
 面倒を避けて何もしてこなかった。
 私は年齢では、かつら大根氏よりはるかに若いです。
 自分の親以上の年齢の人でしたが、
 どこかで誰かがわからせないといけないのです。
 人生の大先輩であろうともきちんとケジメはつけてもらう。
 払うべきものは、払わなくてはいけないんだって、わかってもらいたかった。
 その一心でした。

 大家さんが最初にかけた情けは、ただの甘やかしです。
 被害が最も小さいうちに、きちんと払ってもらうよう要求することが
 本当の情けをかけるということだと思います。

 大家さんは、仲介業者・管理会社に依頼する際、
 「信頼できる。ここに任せておけば、万が一トラブルが発生しても大丈夫。」
 そう思える不動産業者に自分の財産をお願いすべきです。

 不動産業者にとって、賃貸物件の仲介というのは、
 太く短く簡単に儲けられる手段なのです。
 契約さえすればその期間中、何の問題もなければ
 契約期間満了時に更新になりますから、
 更新時に再び手数料や労務報酬などの定期的な収入源になります。
 つまり、最初の契約さえすればあとは、自動的に収入が入り続ける
 形になります。ですから、責任感とかそういうものを
 あまり深く考えていない場合があります。
 しかし、仲介する、管理するというのは
 それ相応の義務と責任がかかってくるのです。

 不動産業者は、自分が関係した入居者、大家さんなどに
 何か問題があればすぐに対応できる意識を
 常に高く持っていられるかどうかが肝心です。
 この対応や意識のレベルが広告費・手数料に見合っているかどうか?
 大家さんも入居者も必ず見ていますし、評価に繋がっていきます。
 いわゆる “費用対効果” です。
 すべての業者が不動産業者としての役割や
 存在意義を理解して業務を行ってほしいところです。

 世の中の大家さんは自ら借主を見つけてきて、契約を行い、
 入居から退去まで責任を持って管理できるのか? 
 というと、ほとんどがそこまではできません。
 ですから、信用できる不動産業者と出逢い(探し)、
 きちんとした信頼関係を構築することが、とっても重要なのです。

 それから、最近出没してきた 『滞納家賃回収代行業者』 ですが
 調べたところ、業務を依頼した場合、大家さんの負担額は、
 回収した滞納分家賃の3%~50%とマユツバモノです。。。
 もし、明渡し業務まで依頼すると、別途成功報酬を請求されるそうです。
 これでは、強制退去の申し立てを起こすのと同じくらいの費用がかかり、
 運良く滞納家賃を回収できても
  “約半分” は代行業者に取られちゃいますね。
 プロにお願いしたから、もう大丈夫ではありません。
 大家さんはやっぱり同じようなリスクを背負うことになるのです。

 やはり、最初の入居審査の時と、
 万が一、家賃滞納が始まった時、このタイミングを逃さず、
 慎重に正しい対処をすることが何よりも大事だという結論です。」

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第9回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第9回
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001

9、未払いの家賃はどうするの?

さて、人と荷物の移動が終わりました。
ここまで、わずか2ヶ月でできたことだけでも凄いことです。
でも、まだ肝心な問題がひとつ残っています。
8ヶ月分の滞納家賃です。

ちゃぶ~はどうやって、
かつら大根氏に滞納家賃を支払わせるのでしょうか???
実は、こんなカラクリを用意していました。

かつら大根氏は仕事をしていません。もう70代のおじいちゃんです。
それでも生活できるのです。生活保護は受けていません。
もちろん娘夫婦からの援助もありません。
しかし定期的に必ず一定の収入が入ることをちゃぶ~は知っています。
それは…年金でした。

かつら大根氏の唯一の収入源、国から必ず貰える、
自動振込みの年金を使わない手はありません。
というか、ここからしか滞納家賃の回収先はありません。

まずは、かなり手間取りましたが時間をかけて、
話しが紆余曲折飛びまくる、口先だけの軽くて掴みどころの無い、
そんなかつら大根氏を、本当に粘りに粘って苦労の連続の末、説得し・・・
大家さんの口座への自動送金手続きをすることに成功しました。
これで、かつら大根氏の口座に年金が振込まれると同時に瞬座にして
滞納家賃を自動送金で一定額ずつ分割して回収することができます。

このカラクリは “○×△□” の時にちゃぶ~が「年金」とは明記せず、
『滞納家賃の支払いは、偶数月の隔月15日(土日祭日の場合は前営業日)
 に●●円ずつ▲回に分けて行います。』
と記述しました。

本来、年金は差押えの対象にはならないのですが、
このように表現すれば年金とは判断できなくなります。
しかも、公的な支給のため、住民登録のある人にしか支給されません。
だから、いつ、また、かつら大根氏が行方不明になっても、
知らぬ間にどこかに引越しても、
年金受給には住民票を移す必要があるので、
か・な・ら・ず、居所をつきとめることができます。

現在、すでに半分以上の滞納家賃が自動送金により
大家さんの口座に振込まれて滞りなく回収されていますので、
このままいけば8ヶ月分の滞納家賃は、
ほぼ間違いなく全て完済するでしょう。

こうして無事に終焉を迎えたかつら大根氏の家賃滞納事件。
大家さんは、感謝感激雨霰で
ちゃぶ~とつちいろ社に謝礼金を支払ったそうです。

それでも、ちゃぶ~とつちいろ社は
「ガソリン代や、駐車場代の必要最低限の実費にしてください。
 当社は滞納家賃の回収業者ではなく、町の不動産屋さんですから。」
と最後までこだわりました。

つちいろ社のちゃぶ~のおかげで、家賃滞納問題が無事に解決した大家さん。
最後まで諦めずにやり通してくれたことに頭が下がる思いでいっぱい。
足を向けて眠れません!

「今回のことで、我々も苦労しましたが、いい勉強になりましたし、
 何より大家さんの被害を最小限に抑え、
 滞納家賃の回収もできたわけですから満足のいく仕事ができました。
 もう二度と、今回のようなことが起きなければいいと思います。」

それでは、最後に改めてちゃぶ~から、
家賃滞納に泣かない為の重要ポイントをまとめてもらいます!

・・・第10回、最終話に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第8回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第8回
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001

(4コマ目については漫画のオチとして書いたフィクションです)

8、荷物と引越しの問題
強制退去の問題点は 「人」 と 「荷物」 の2点です。
まず 「人」 については、ちゃぶ~が前もって
娘夫婦のもとに足しげく通い話を通してました。

「もう、面倒見切れない。そっちで何とかしてほしい」
の、いってんばりの娘夫婦に
「うちに甘えないでください。それは筋違いですよ。あなたの親なんです。
 散々、あなたに迷惑をかけたかもしれませんが、
 他人にも迷惑をかけ通しできたんです。
 滞納家賃の支払いは本人に払ってもらいますから
 身元の引受だけはしてもらえませんか?」
と懇々と粘り強く説得し、時間をかけて了承させ、
退去後の転居先を娘夫婦宅にすることに事前に決めたのでした。

こうして、約束の強制退去の日はまず 「人」 が出ていきました。
ちゃぶ~はちゃんと “鍵” を受け取りましたが、 
「荷物」 はまだ部屋に残ったままでした。

次の問題点が 「荷物」 です。
勝手に大家さんや不動産屋のほうで処分するわけにはいきません。

かつら大根氏はこの期に及んで
「自分で引越し屋を手配する!」とごねます。
そこで仕方なく、本人に手配をさせましたが、
ちゃぶ~はしっかり引越し業者に事前に根回しをしておき、
「家賃滞納者で、強制退去になった問題人である。」ことを伝え、
何かあったらスグに連絡をもらえるよう提携し、
かつら大根氏には伏せたまま、引越し当日を迎えました。

ちゃぶ~は早朝からアパートの前で待機。何かあっては困るからです。
すると引越し業者から
「代金先払いでないと作業を始められないんですが…」
と連絡がきます。
(引越し屋さんは訳有り作業の場合、先払いになるそうです。)

かつら大根氏は娘夫婦宅から
「明日になればなんとか金ができるから明日にしてくれ」
とさらに虚言を重ねます。
普通ならここで苦々しく思いながらも待ってしまうかもしれませんが、
そんな手はもうちゃぶ~には通用しません。

「かつら大根さん?もう、わかりませんか? 私は、本気なんですよ。
 大家さんや、うちに甘えるのはもうやめてもらえませんか。
 あなたの荷物が最後の一つまで、この部屋からキレイに失くなるまで
 私はあなたをとことん追い詰めますよ。私は覚悟が出来ています。」

ついに観念したのか、かつら大根氏、
引越し代金を持ってアパートに姿を現しました。

こうして無事に引越し業者に代金が支払われ、
日が沈む前には、かつら大根氏指定の 「トランクルーム」 に
部屋の荷物は跡形もなく運ばれました。

大家さんの泣きの委任状から、約2ヶ月。
かつら大根氏自身と、荷物の強制退去が終了したのでした。


・・・第9回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第7回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第7回
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001

(4コマ目については漫画のオチとして書いたフィクションです。)

7、家賃滞納常習者との戦い

ちゃぶ~は不動産屋さんです。探偵ではありません。
しかし、相手を調べてからでなくては動けません。
だいたいのかつら大根氏の一日の行動パターンというのを
近所から張込み調べました。そして、何度もコンタクトを取り接触します。
会えない日もありますが、粘り強く会えるまで通い続けます。
朝も昼も夜も、、、食事の時間も惜しむことなく張込みます。
相手も時間も待ってはくれません。会えた時、一分一秒が大切なのです。
会えた時は、退去の話を伝え、話の内容を録音し、
書類にも署名・捺印させますが、かつら大根氏はいつものように気軽に署名し
「いついつまでに、債務を整理してお金を払う」
と口先手先だけの約束をします。

その間に大家さんから “内容証明” を何通か送ってもらい、
裁判所から “督促状” の通知を出してもらう手続きもお願いしました。
この “督促状” は裁判所が債権者に代わって
債務者に通知してくれる制度で裁判で判決を得なくても出せます。

かつら大根氏の今までの滞納生活を調べてみると、
家賃滞納⇒裁判⇒ぎりぎり居座り⇒強制退去&滞納家賃払わず
・・・の、繰り返しです。このことから、
かつら大根氏はこの督促状を受け取るというのは初めてのはずで、
「今までと違って本気なんだ」 ということを思わせるように、
ちゃぶ~が仕掛けた心理作戦でした。

こうして、執念深い張込みと内容証明や督促状で、
今まで経験したことがない、味わったことのない方法・・・
軽いジャブを出しつつ、プレッシャーをかけるやり方で、
毎日のようにかつら大根氏を追い詰めていったちゃぶ~。
生活保護も提案しましたが、なぜか、プライドがあると拒否。
頑として受け入れない姿勢です。

こうして、最終的にちゃぶ~が取った秘策は “○×△□” !!

「大家さん!○×△□をしましょう!
 ○×△□なら多少費用はかかりますが、裁判のように時間をかけずに
 法的拘束力と即効性のある実行力を持たせることができます!!」

「○×△□!? ちゃぶ~さん、本当に○×△□で、
 かつら大根氏は出ていってくれるかしら・・・??」

「大丈夫です。ここまで取り組んできた様々な心理作戦が
 効いている今だからこそ、○×△□に効果があるんです。
 お膳立てはすべてやります。ぜひ、○×△□をしましょう。」

「・・・わかりました。もうここまできたら
 私には何のアイデアも浮かばないですし、
 ちゃぶ~さんがここまで一生懸命やってくれるとは
 思ってもいませんでしたから、もうすべてお任せします。
 よろしくお願いします!!!」

こうして、ちゃぶ~は事前によく調べて○×△□のお膳立てを
入念に行い、家賃滞納者の盲点となった方法で見事、
かつら大根氏を強制退去に追い込むことができました!!

※方法名称等、個別にお問合せ頂いてもお答えできませんので
  ご了承下さい。方法を明記することで滞納常習者が
  避けて逃げる為の対策手段を見つけられては困るからです。

・・・第8回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第6回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第6回
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001

6、大家さんは、どうしたらよいの?

裁判をやっても強制退去の日まで滞納したまま住み続けられる
と知っているかつら大根氏にとって
裁判は願ったり叶ったり嬉しい状況となる。

同じ事をして喜ばせては意味がない。
使ったものは返す。払うべきものはきちんと払う。
この当然のことをわからせるためには、どうしたらよいのか。。。

まず、ちゃぶ~は大家さんに懇々と説明をします。
滞納する人間が一番悪い。
ですが、滞納者を甘やかしてしまう大家さんのほうも
根本から気づいて頂かなくてはなりません。

「いいですか。貸主と借主の関係というのは 『貸す』 『借りる』 
 という、人と人との信頼関係の延長線上にあるビジネスなんです。
 自分の資産を貸すという行為に対して、
 支払われるべき家賃が支払われない瞬間にビジネスは決裂し
 貸主と借主の信頼関係は破綻したことになります。
 ここで貸主、大家さんが 『ちょっとぐらいなら…』 と
  “情け” をかけることがよくあります。
 でもそれは、情けの意味を勘違いしています。
 可哀想だから、気の毒だから、辛いのもわかるから、
 しつこく言いたくないから、嫌われたくないから、恨まれたくない。
 だから、待ってあげる。
 それは、 “本当の情け” ではありません。
 そんなものをかけるから、相手はつけあがるのです。
 本当の情けとは最初の時点できっちり取り立てることなんです。
 債務を拡げないこと、拡がることを防ぐこと。
 これが本当の情けではないかと思いますよ。
 間違った情けをかけるからズルズルと債務が増えていって
 とうとう支払えなくなり最後に一番困るのは当の本人ですから。」

大家さん、今までそんなこと考えたこともありませんでした。
思い当たることもいっぱいで、返す言葉もありません。

「入居者と連帯保証人は“=”(イコール)で考えるべきです。
 入居者と同様に、いやそれ以上に信頼できるかどうか。
 よくよく調べること、見極めることが肝心です。
 といっても、警察や探偵ではありませんから
 細かいところまではわかりません。
 しかし、紙切れ一枚の決まり事と、管理会社に任せっきりにして
 自分は知らない、わからないで済まさず、
 入居させる時は入居者との関係や事情をよく確認しておくべきです。
 いずれにしても連帯保証人は入居者本人よりも大事な相手だ
 ということを意識しておくべきでしょう。」

連帯保証人は、いざとなったら家賃を払ってくれる人。
大家さんは、そんなふうにしか考えていませんでしたから、
最低限収入があれば、それでいいくらいにしか思っていませんでした。
ここでも目から鱗です。

ちゃぶ~は続けます。
「貸家業というのは、遥か昔からある
 堅実な商売(=ビジネス)として今も続いています。
 やるなら小遣い稼ぎのアルバイトのような片手間ではできません。
 大家さんは財産である土地、建物を
 商品として常に磨いておかなくてはなりません。
 維持管理にはお金も時間も労力もかかります。
 しかし、たくさんの人に入居してもらいたい、
 空いた部屋を早く新しい人に入ってもらいたいと思っても、
 なかなか一人の力では入居者を探したり集めたりできません。
 そこで、仲介・紹介する不動産業者、管理会社が登場するのです。

 今の時代、大家さんは不動産業者、管理会社に費用を払って
 広告を出すことで、入居者を募集してもらい
 契約から家賃管理、退去まで全部任せていますよね。
 家賃滞納も発生した時点ですぐに管理会社に連絡して
 処理を任せることも多いと思います。
 仲介業者、管理会社というのは入居者を募集するために、
 自分の会社の看板を使って広告を出します。
 その対価として広告費や委託料を大家さんからいただくのですが、
 その費用の中には大家さんに対する “信用” も含まれます。
 要するに我々は本来 “信用” という商品を
 大家さんに買っていただいて商売が成り立っているのです。
 これは入居者に対してもそうですが、仲介手数料という費用を支払った分、
 不動産業者、管理会社はその費用に見合った仕事をするべきなのです。

 如何(いかが)社は大家さんの物件入居者から出た『家賃値下げ』問題すらも
 大家さんと入居者の問題なのだからと何一つ、とりあいませんでしたよね。
 如何社は大家さんに対しても、入居者に対しても
 手数料という “信用” の対価をもらっている以上、
 最後まで責任ある仕事をすべきなのです。
 目先のお金だけ得て、その場限りの仕事をするなんて、
 それこそ “いかが” なものでしょう?
 お金を出している消費者の希望する仕事をしないのであれば、
 払ったお金を返してもらうよう要求することも一考です。
 返せないというなら仕事をすることです。
 大家さんは、どんどん不動産業者、管理会社を使って
 払ったお金に見合った仕事をさせるべきなのです。」

ちゃぶ~の言葉に大家さん、ほほぅと感心しきり。
もっと早くあなたのような不動産屋さんに会いたかった!
そして、今度からはあなたの会社にお願いするわ! と、涙ながらに・・・。

「ありがたいのですが、
 その前に片付けなければならない問題が山ほどあります。
 如何社には前述のような姿勢で臨めばよいと思います。
 問題は、家賃滞納者かつら大根氏です。
 かつら大根氏は、紙の約束も平気で破る嘘つきです。
 そして裁判には慣れてしまっていて、恐いものはないのです。
 裁判所を使わないで強制退去させる方法を考えないといけません。
 もちろん、出ていってもらいますし、
 払うべきものはしっかり払ってもらいます。」

こうして、かつら大根氏とちゃぶ~の戦いが始まりました。

・・・第7回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第5回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第5回
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001

5、かつら大根氏の過去が明らかに!

大家さんが8ヶ月分滞納の話をしてきたのは師走の12月でした。
まず、ちゃぶ~は大家さんから
今回の滞納家賃問題解決についての 「委任状」 をもらいました。

もともと、かつら大根氏を仲介・紹介したのは如何社であり、
本来ならこういったトラブル解決は
如何社が責任もって対応すべきことなのです。
しかし、今回大家さんが頼ったのは、つちいろ社です。

次に、ちゃぶ~はかつら大根氏の身辺調査から始めました。

ちゃぶ~の調べでは、どうやらかつら大根氏は
多重債務者で計画的な家賃滞納常習者だったのでした。

今までの賃貸物件も連帯保証人は娘夫婦に許可なく自分で必要書類を書き、
最初の数ヶ月だけきちんと家賃を払い、その後は滞納を始める。
たいてい、保証人に連絡がいくが、娘夫婦も毎回のことなので
「自分達には関係ない。縁を切った。」
と、決して滞納家賃を支払うことはない。

本人に強制退去をチラつかせても
「債務を整理していて、整理し終わったらお金が戻ってくるので
 そうしたらちゃんと払う。」
と言って、のらりくらりと話をかわし、退去する気配を見せない。

業を煮やした大家、管理会社によって裁判の申し立てが行われる。
裁判は早くて半年、長ければ1年近くかかり
その間も滞納家賃は膨らんでいく、そして裁判所の判断は決まって
「最初の数ヶ月は家賃の支払いがあるということは
 最初から滞納する気はなく、事情があって払えない。
 支払いの意思はあるわけで、悪い人ではないから、
 分割払いで住んでもらうか、滞納分を諦めて
 強制退去のどちらかで和解をしなさい。」
・・・になってしまう。

仕方なく 「強制退去」 を選ぶ大家と管理会社。
こうしてかつら大根氏は最初の数ヶ月だけしか家賃を払わず、
強制退去の日までずっと 「住んでしまえばこっちのもの」 
で居続けたのである。

追い出されたら娘夫婦の家に転がり込み邪魔にされながら
しばらくするとまた、ふらりと行方がわからなくなる。
そしてまたどこかに入居して、家賃滞納を繰り返す
といった有り様だったのでした。
そして、今までも幾多の紙の約束を破ってきたらしい。
実際にちゃぶ~自身も、かつら大根氏と面会、交渉の中で
文書の約束をしたことがありましたが、やはり守られませんでした。

「奴は、嘘つきです。平気で堂々と 『約束します』 と言います。
 言うのも署名するのもタダですからね。
 でも実際、約束を守ったためしがありません。
 いつも、言い訳、言い訳。
 一筆書けと言えば詫びながら書きますが、それも言い訳です。
 まったく信用できません。奴も含めて家賃滞納常習者にとって、
 紙の約束なんて恐くもなんともないのです。
 はっきりいって、食い逃げと同じですね!
 詐欺師と一緒です。家賃滞納は犯罪と同じなのです。」

大家さんが泣きたくもなるわけですね。

「娘さんの話では、かつら大根氏は娘さんが物心ついた時には、
 すでにこんな暮らしを繰り返していたようです。
 子供にはとても辛かったろうと思いますよ。あちこちで金を借りては踏み倒し、
 毎日のように借金取りや不動産業者から取り立てがくる。
 恐い思いもたくさんしたと思います。

 そんなふうに家族にも他人にも迷惑をかけ続けながら、
 それでも平気で嘘をつき騙し家賃を払わず居座り続け、
 裁判になっても強制退去の判決の日まで住み続けられて、
 しかも滞納分は払わないままでいられることを覚え、
 味をしめて、家賃滞納常習者になったのです。

 もう、いい歳をした年金受給世代なのに、
 人様に迷惑をかけっぱなしの人生なんて…
 そんな奴だからこそ、きちんと教えないといけません。
 人として生まれてきた以上、
 最後には人としてのまっとうな義務を果たしてもらいたいですからね。」

かつら大根氏が手ごわい家賃滞納常習者と知ったちゃぶ~。
秘策はあるのか!?

・・・第6回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第4回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第4回
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001

4、途方に暮れて向かった先は…

とうとう8ヶ月分に膨らんだ滞納家賃に大家さんは愕然としてしまいました。
こんなはずじゃなかった。こうなるつもりじゃなかったのに。。。
滞納し続けるかつら大根氏は、のうのうと笑顔で部屋に住み続けています。
訪問すると 「すんません。すんません。」 と腰を低くし、
許しを請う詫びるような姿勢ですが結局、その場だけです。

連帯保証人の娘夫婦のところにも何度もお願いしに行きましたが
「関係ない。縁を切った。」 の一点張りで追い返されてしまいます。

もう、何枚書いたでしょうか。
果たされない約束の覚書・念書の数々。。。
ほいほいと気軽に署名し、いともたやすく捺印をしながら
一度も支払われない家賃。
誰にも相談できず無念さだけが胸を押し寄せ、今にも潰れてしまいそうです。

傷心で焦心でもあった大家さん、以前一度だけ仲介して取引きのあった
不動産業者 「つちいろ社」 に相談に出かけたのでした。

恥を承知で、もうどこにも頼るところもない。
これでダメだったら裁判所にいこう。また1年くらいかけて裁判して、
その間の家賃も諦めて強制退去してもらうしかない。と、心に決めながら。

そんな大家さんの話を聞いた、
つちいろ社の熱血社員 “ちゃぶ~” の第一声は
「なんで8ヶ月も経ってから来たの~!! もっと早く相談にきてくれれば!」

いつもお願いしていた如何社は以前に懲りたからお願いしたくなかったし、
自分でなんとかできると思っていたが、
もう自分のできることの限界を越えてしまったと涙ながらの大家さん。

「もう、裁判するのも嫌だし、
 引越し代を負担してでも早く出ていってもらおうかと…」
という大家さんに
「そんなことをするから、相手はつけあがるんです!」
と、ちゃぶ~。

え!? これって普通じゃないの? よくある話じゃないの?
きょとんとする大家さんに、ちゃぶ~は続けます。

「世の中の大家さんが、そんなことするから
 家賃滞納の常習者が生まれるんです。
 大家さんは感情的になってはいけません。甘やかしてはいけません。
 アパート・マンション経営は商売=ビジネスです。
 使ったものはきれいにして返す。払うべきものはきちんと払う。
 これ、人としてあたりまえのことです。」

大家さん唖然、呆然、口ぱっくり。
つちいろ社の熱血社員ちゃぶ~の奮闘が始まります!

・・・第5回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第3回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第3回
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001

3、署名・捺印?そんなもの恐くない

裁判所に申し立てるのは最後の手段にしよう!
自分の力でなんとかしよう!
そう決めた大家さん、かつら大根氏に会い
「○月△日までに、滞納家賃●●円を支払います」
と一筆書かせることに成功します。

「これ、証拠ですからね。裁判所に行きたくなかったら
 必ず、約束を守ってくださいよ!」

真剣な大家さんに対して、かつら大根氏は
へらへら笑顔で平気で署名・捺印します。
ずいぶん普通にサインするなぁ。。。と、不思議に思う大家さん。
なんにしてもこの覚書があるんだから絶対払ってくれるだろうと思っていました。

ところが!?
約束の日になっても払ってくれません。直接、会いに行っても不在でした。
数日後にひょっこり現れたので
「なんで約束守ってくれないんですか? 
 あなたは約束を破ったんですよ!!!」
多少、強めに言いました。
「すんません、すんません、今度は払います。
 次は守ります。いつまでですか?」

仕方がないので、再び一筆書いてもらい署名・捺印をさせました。
「△月○日までに、滞納家賃●●円を支払います」
自筆で署名し今度は実印で捺印までしています。

「今度こそ絶対に守ってくださいよ!!」
「はい、はい、必ず絶対払います。」

人の話を聞いているのか聞いていないのか、
返事だけはきちんとする、かつら大根氏…。
誠意をまったく感じられず不安になる大家さん。

大丈夫か、こいつ…

結局、文書による約束は守られず、
その度に新たな文書に署名・捺印するが
一度も守られない “柳に腕押し” のようなやり取りが続き
滞納家賃は見る見るうちに8ヶ月分にまで膨らんでしまったのでした。

・・・第4回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第2回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第2回
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001

2、同じことがまた起きる!?二人目の滞納者

やっと家賃滞納問題が落ち着いて、ほっとした大家さん。
次の入居者も決まりひと安心。
紹介してきたのはあの如何社でしたので思うところはいっぱいありましたが
「もう、不動産屋なんかあてにするもんか!」
と心に誓い、ぐっと我慢で入居してもらいました。

今度の方は、老齢の独り身の男性。
仕事はしていないようですが、年金受給者です。
連帯保証人は娘さん夫婦。アパートの近くに住んでいます。
娘さんは育ち盛りのお子さん3人のお母さん。
旦那さんも普通のサラリーマンで収入も安定しているようですので、
これなら大丈夫。

そして、入居から数ヶ月…
なんと、悪夢再びです。今回の入居者 “かつら大根氏” 、
最初の2ヶ月目まではちゃんと家賃を払っていたのですが、
3ヶ月目から滞納が始まりました。

連帯保証人の娘さん夫婦に連絡を取ってみると
「知りませんでした。私達に内緒でそちらを借りたようです。
 実の親ながら、昔からほとほと困っておりましてもう縁を切りたいのです。
 うちでは滞納家賃は支払えませんので
 訴えるなり追い出すなり好きなようにしてください。」

…なんということでしょう、またかっ!?
大家さん “負のスパイラル” に足を突っ込んでいる事実に
絶望で足が震えてきました。

それでも自力でなんとか。と、
本人に電話したり直接口頭で家賃支払いを促しましたが
あれよあれよという間に滞納額は半年分近くに膨らんでしまいました。

大家さんとしては保証人もダメ、不動産屋も頼れない、
裁判所に申し立てても
また強制退去で和解するか分割払いで住み続けさせるかの、
どちらかしかありません。
結果がわかっているだけに納得がいかない!

大家さん、口頭ではらちがあかないので、覚書や念書にサインをしてもらう、
文書で約束を取り交わして支払いをさせる策を思いつきました。

・・・・第3回に続く!

家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第1回

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家賃踏み倒しに泣いた大家さん物語・第1回
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知られざる実態?! 家賃を踏み倒しを防ぐ術とは?!

この記事は、ある大家さんと不動産屋さんから編集部が伺った、
家賃踏み倒しに泣いた大家さんのお話をまとめたものです。

実際問題、家賃未払いに困っている家主さん、
不動産業者さんも多いのではないでしょうか。
少しでも、困っている皆さんの参考になればと、
経験談を記事としてご紹介させて頂きます。
全部で10回の連載ものです。毎回冒頭に4コマ漫画を載せ
漫画と文章、両方でお楽しみ下さい。

尚、記事に出てくる名称、年齢、賃金、地域などは全て
フィクションで実在のものと関係ありません。
また、きゃらくたぁ~は編集部のオリジナルです。

001

1、家賃踏み倒しに泣いた大家さん・一人目の滞納者

都心近郊に在住の大家さんはアパート経営をしています。
部屋は昔ながらの2Kで家賃は55,000円。
もう10年以上のベテラン大家さんです。
と、いきたいところでしたが、家賃滞納問題が発生してしまいました。

この家賃滞納者を  “れぶ~氏”  とします。
このれぶ~氏、一人暮らしの40代男性です。
仕事は何をしているのかよくわかりません。
連帯保証人はれぶ~氏の知人で  “きぶ~さん”。
きちんと仕事をしている方で連帯保証人の必要書類も提出してもらってます。

れぶ~氏の家賃滞納が発覚したので早速、
このれぶ~氏を仲介・紹介してきた
不動産管理会社「如何(いかが)社」に連絡を入れてみます。
すると、如何社の社員からこんなことを言われました。

「うちは契約をしただけですから、大家さんが
 直接ご本人に連絡を入れて対応してください。」

なんとも冷たい言い様です。
大家さん心細く思いながらも連帯保証人、きぶ~さんに連絡してみました。
するととんでもない答えが返ってきました。

「冗談じゃないよ、こっちのほうが迷惑だよ!
 俺はれぶ~氏の保証人になった覚えなんざ微塵もないよ!」

えぇっ!? 大家さん、びっくり仰天。
急いで関係書類を、きぶ~さんに確認してもらうと
「俺じゃない、れぶ~が勝手に書いたものだ。
 前にも同じことをされたからわかる。」
と、ご立腹の様子。

「あのぅ…では、滞納家賃のほうは…」
「そんなの知らないよ!!」

カンカンに怒った保証人きぶ~さんに滞納家賃は払ってもらえそうになく、
仕方なく大家さん、再び如何社に事情説明&報告&相談に行ってみました。
すると、如何社はまたもこんなことを・・・。

「うちはお客さんを紹介しただけ。
 土地も建物も大家さんのものなんだから
 自分で訴えるなり何とかしてください。」

なんともあんまりな言われ様です。
大家さん、とても困りましたが、言われた通り仕方なく自分で調べながら
滞納家賃回収の “少額訴訟” の申し立てを簡易裁判所に起こしたのでした。

審理すること約8ヶ月、裁判所の結論は二択でした。
 ●滞納分の家賃を諦めてすぐに出ていってもらう。(強制退去)
 ●滞納分の家賃を少しずつ分割で支払ってもらいながら
  住み続けることを認める。

裁判長曰く
「強制退去すれば次の入居希望者に貸せるんだから
 家賃収入がまた見込めるでしょ。
 どうしても滞納家賃を回収したいのなら、れぶ~氏をこのまま住まわせて
 分割払いで少しずつ支払ってもらえばいい。
 ただしこの人には支払い能力がほとんどないから
 きちんと回収できるかどうかはわかりません。」

この裁判の期間中もずっと家賃は支払われていませんから
踏んだり蹴ったりとはまさにこのことです。
結局、大家さん泣く泣く強制退去を選び1年分以上の家賃を諦めたのでした。

同じ頃、アパートの別の部屋から
家賃の “値下げ” を訴えてくるご婦人がいましたが、
やはりこの方を仲介・紹介した如何社に相談したところ

「うちは紹介しただけなんだから家賃交渉も当事者同士でやってくれ。
 あなたの物件の問題なのだからうちは関係ない。
 ご自身で解決してください。」
と、何ひとつ取り合いません。

こんな調子でしたので、大家さん、如何社には不信感でいっぱいになり
物件紹介をお願いする気持ちが全くなくなってしまいました。

・・・・第2回に続く!